「三体」がすごかった。

コロナ禍の夏季休暇、どこに出かけることもなく、時間がたくさんあったので、読めずにいた小説などを何冊か読んで過ごしました。

中でも、前々から読みたいと思いつつ、なかなか手が付けられていなかったSF小説「三体」の第一部、第二部を読了できたことがよかった。
全三部作で、今年の6月に第二部の翻訳も日本で出版されたばかりだったので、ちょうどよい機会でした。

この「三体」三部作は、中国の作家、劉 慈欣(リュウ・ジキン)が書いたベストセラーで、中国で合計2100万部、英訳版が100万部以上の売上を記録。
翻訳書として、またアジア圏の作品として初のヒューゴー賞(SFの世界最大の賞)の長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。
愛読者として、バラク・オバマ前大統領や、Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグ、ジェームズ・キャメロン監督といった名前も挙がっています。

“物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート科学者・葉文潔。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた……”。

みたいなところが第一部のあらすじ。

骨太なSFのなか、異星人とのファーストコンタクトや、その末の地球侵略の危機、怪しげなVRゲームの世界や、サスペンスチックな展開など、ストーリーはめまぐるしく展開します。

登場人物が中国人名なのが一番の難関なので、本に添付されている登場人物表のカードを手放せませんが、登場人物の名前になじんできたころにはすっかりストーリーに引き込まれていました。

皆さんにも読むのをお勧めしたいところですが、第一部、第二部ともに読み始めるとなかなかやめられないので、時間があるときに読むのをおすすめします。
私も、両作とも一晩で一気に読んでしまい、翌日は寝不足になりました。

なお、この劉 慈欣は、「流転の地球」(原題:流浪地球)というトンデモ映画の原作者でもあります。原作と映画化されたストーリーは結構違うようなので、その程度の作家かと思われてしまうのも可哀想ではありますが。

「流転の地球」は暇つぶしに見るには最適です。Netflixで観れますので、お暇なときにどうぞ。

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