横浜のアソビルで開催されていたバンクシー展。
100万人動員の展覧会、日本初上陸! ということで、終わらないうちに見に行きました。
バンクシーといえば、オークションで作品が落札された直後、自ら額縁に仕込んでおいたシュレッダーで作品を刻んでしまったという、衝撃的なニュースで話題になりましたよね。
私もバンクシーに関しては、シュレッダーの件しか知らないまま、無知の状態で、かるーい気持ちで、作品展に行きました。
しかし、てっきり絵だけを描いているのかと思いきや、ホテルを開業したり、テーマパークの監修まで?!と、いろんなことに手を出していてとても驚きました。
館内は写真撮影がOKだったので、たくさん撮ってきました!
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写真左の白い建物が、バンクシーが開業した「THE WALLED OFF HOTEL」の外観です。
本人曰く、「世界一悪い眺め」のホテル。
バンクシーだけでなく、いろんなアーティストの作品がホテル内に飾られているそうです。
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館内に、ホテルの一室を再現したようなベッドとアートがありました。
立地がイスラエルとパレスチナの防壁に面しているということもあり、いろんな問題を風刺したような絵ですね。
2015年に期間限定で開かれたというアートと風刺のテーマパーク「Dismaland」。
Dismalandのプロモーションビデオが館内で流れていましたが、
「子どもに不向きなテーマパーク」とのコンセプトで、
そのとおり夢の国をそっくりそのままひっくり返した、ダークな世界観でした。
シンデレラが乗ったかぼちゃの馬車も、館内でひっくり返っていましたから…。
にわかの私は、シュレッダーの件より前の2015年に、こんなテーマパークまで手掛けていたとは知らず、衝撃をうけました。
今やったら、また一段と注目されそうですね。
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これは個人的に気に入ったアートです。
厳重警備されているドーナツ。
ドーナツの可愛さと、それを囲むお巡りさんのアンバランスさが面白くて好きなのですが、
反消費主義という、バンクシーの深いメッセージが背景にはあるという…。
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シマウマの縦縞を干している…!
シュレッダーの件しか知らなかった私は、皮肉っぽいアーティストはウケがいいからね、と非常に捻くれた主観でバンクシーを捉えていましたが、
展覧会を見る前と後では、バンクシーに対する印象がガラッと変わりました。
バンクシーのつくる世界は、消費、政治、戦争など、いろんな観点から世の中の暗い部分を突きつけてくるようなものばかりで、
ダークでときにうんざりしたくなるけど、ストレートに切り込んでいるから考えさせられて、作品自体はとても細かく部分まで作り込まれていて繊細で、ユニークな表現で人を惹きつけて、ついつい目が離せない、そんな印象をうけました。
作品の背景や難しいことを考えようと思えばとことん考えられるし、
難しいことを考えなくても、洒落ていて楽しめる作品ばかりでした!
バンクシーの世界を覗ける機会があるうちに、ぜひバンクシーの作品に触れてみてはいかがでしょうか。
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たくさんの作品が展示されていたので、
一度見ただけではなんだか物足りず、画集もちゃっかり購入しました。
これで、おうちでいつでもバンクシーの世界に浸れます!