小説で読むビジネス書の利点

皆さん、突然ですが、『もしドラ』って覚えていますか?
2009年12月に発行された岩崎夏海さんが書いた小説で、正式タイトルは『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』。
翌年には話題となり、アニメ化・漫画化・映画化されました。

コロナ禍以降、読書が趣味となった私は、この『もしドラ』を読み、小説で読むビジネス書が面白く読みやすいと感じました。

つい最近書店で見つけたのですが、2015年に発行された続編『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら』(もしイノ)。
これも読みやすく普通に読むビジネス書よりも、記憶に残る印象でした。

この経験を踏まえ、今回は小説で読むビジネス書の利点について書きたいと思います。

小説で読むビジネス書の利点

「小説×ビジネス書」は、物語の力を活用してビジネス理論や知識を学ぶ、読書スタイルです。
単なる解説書や理論書とは違う形で学びを得られる点が魅力的です。
以下にその具体的な利点を紹介します。

ストーリーで感情移入しやすい

物語の登場人物が抱える課題や葛藤を追体験することで、ビジネス理論が単なる知識ではなく、感情的なつながりを持つ「リアルな経験」に変わります。

・例:『もしドラ』
主人公の川島みなみが、ドラッカーのマネジメント理論を通じて高校野球部の運営に挑戦する物語。読者は彼女の努力や成長に感情移入しながら、自然と理論を理解できます。

実際の応用例がイメージしやすい

小説の具体的な状況設定やエピソードを通じて、「理論がどのように現場で生かされるか」を体感できます。

・現実のシミュレーション
例えば、営業チームのマネジメントやプロジェクトの進行方法がストーリーに織り込まれていれば、読者は自分の職場での応用方法をイメージしやすくなります。

楽しみながら学べる

ビジネス書が苦手な人でも、物語形式なら「読み物」として楽しめるため、途中で挫折しにくいです。また、次の展開が気になるストーリー性が学びを続けるモチベーションにつながります。

・心理的ハードルの低下
難しい用語や理論も、ストーリーに織り込まれることで自然に理解できます。

記憶に残りやすい

感情を伴う学びは、記憶に残りやすいという特性があります。登場人物のセリフや行動を通じて得た知識は、日常での応用時に鮮明に思い出しやすいです。

・感覚での理解
物語のシーンとともに理論が記憶されるため、「あのシーンでの決断の仕方がこの状況に使えそう」といった形で生かせます。

小説で読むビジネス書はどんな人に向いている?

小説をよく読む人
ビジネス書が堅苦しく感じる人
物語を楽しみながら学びたい人
理論よりも実践的なイメージをつかみたい人

私は全部当てはまります。
2つ以上当てはまるなら一度読んでみることをおすすめします。

漫画×ビジネス書との違い

表現方法の違い

【小説×ビジネス書】
文章を主体とする物語形式
登場人物の内面描写や背景説明が詳しく描かれ、物語の奥行きが深い。読者が頭の中で場面を想像する力が求められるため、じっくり読み進める形式です。

【漫画×ビジネス書】
絵とセリフでストーリーを展開
イラストやキャラクターの表情が直接的に感情を伝え、視覚的に分かりやすい。ストーリー展開が速く、気軽に読めるのが特徴です。

理解の深さとスピード

【小説×ビジネス書】
深い学びに適している
小説はストーリーが長く、登場人物の感情や背景を丁寧に描写するため、ビジネス理論を「じっくり体験する」感覚で学べます。
時間がかかる
読破には一定の時間が必要ですが、その分内容が深く定着します。

【漫画×ビジネス書】
速く理解できる
絵による補完で直感的に内容が伝わりやすく、短時間で概要を把握するのに最適です。
やや浅くなることも
詳細な理論や背景が省略されがちなので、深く掘り下げたい場合には原書や別の資料が必要です。

ターゲット層の違い

【小説×ビジネス書】
読書好きやストーリーで学びたい人向け
感情移入しながら、じっくり学びたい人に最適。

【漫画×ビジネス書】
初心者や短時間でポイントを知りたい人向け
忙しいビジネスパーソンや、ビジネス書に初めて触れる人におすすめです。

結論

それぞれに異なる強みがあります。深くじっくり学びたいなら小説、速く分かりやすく学びたいなら漫画を選ぶと良いかと思います。
まず、漫画で概要をつかみ、気になった部分を小説や原書で深掘りするという方法も良いですね。

まとめ

小説で読むビジネス書は、理論と実践を結びつける橋渡しの役割を果たします。
ビジネス書が苦手な方には特におすすめの形式です。
まだ読んだことのない人は一度、小説で読むビジネス書を体感してみてほしいです。
個人的にストーリーとともに記憶に残りやすく、飽きずに読めました。

漫画×ビジネス書から入るのもありだと思います!

また、『もしドラ』『もしイノ』もおすすめなので、読んでみてください!

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